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【誰も守ってくれない】人の心の痛みが解る時

誰も守ってくれない


監督: 君塚良一
出演:  佐藤浩市志田未来松田龍平佐々木蔵之介柳葉敏郎
公開: 2009年1月



第32回モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞受賞作品。


この映画を見て、まず、

こんな事になってしまったらどうしよう

と思ってしまった私は変ですか

変だと思った人が人の親だとしたら、
その人は、とても幸せな人だと思うよ。


ある日、突然警察が家に踏み込んできて、
疑いもしなかった自分の子供を連れて行く。

昨日までは一緒にご飯を食べたりしていた家族が
突然バラバラにされ、好奇の目に曝される。

悪夢としか思えない。
まさに「背筋が凍るねえ」


神戸小学生殺人事件の犯人・少年Aの親の手記を
読んだことがある。

    
    「少年A」この子を生んで…

この映画のように、ある朝突然警察がやってきて、
息子が連れて行かれ、事情聴取され家宅捜索され。。。

その戸惑いと嘆きが著されていた。


自分の子供だけは、事件を起こさない

と誰が言い切れるだろう。

少年犯罪は、新聞に、テレビのニュースに、ネットに
溢れているけれども、ひと昔前と違ってその容疑者は
ほとんどが普通の家庭の子なのである。

彼らが突然キレる理由は何なのか解らない。

親が殴って育てていたから、とか
受験体制の被害者、とか
学校教育が悪かったから、とか

マスコミは大抵騒ぐが、それがどの程度の
真実味のある情報かは解らない。

好奇心や出世欲で吐き出されたマスコミや
ネットからの情報。

それが真実かどうかは誰にも解らないでしょう


誰でも被害者の家族にも加害者の家族にも
なる可能性がある時代。

そんな、まさにを描いた映画。


この映画を見ても、貴方は

加害者の家族も死んで詫びろ

と言えるでしょうか


容疑者の妹を演じた志田未来は、行末恐ろしい
目力女優。

ただ事態に巻き込まれていくしかない中学生の
少女をリアルに表現。


マスコミから与えられた情報について、
そして、ネットの在り方について、
自分は何を信じるのか、について


ぜひ、見て、そして考えて欲しい映画です。




ここから下ネタバレ。観る予定の方は観てから読んでね



 





容疑者の家族の保護?何から?

と、指令を貰った時言っていた三島の表情が、
船村家に到着した時、驚愕に変わる。


保護するのは、執拗にカメラを向けるマスコミ。
そして、ニュースやネットを見た一般人。

つまり、私たちである。


ネットって恐い。

「電車男」では見知らぬネットの住人が主人公を
応援してくれたが、ここでは見知らぬネットの住人が
みんな敵である。


かつて子供を奪われ、被害者の家族になり、
今は加害者の家族を匿う事になるペンションの
本庄夫妻。

彼らが唯一、この映画の中で両方の痛みを
知った人たちだと言える。


自分の子供が事件に巻き込まれたら
私だって佐々木蔵之介が演じる記者のように

加害者の家族にも罪を償って欲しい

と、思ってしまうかも知れない。

しかし、自分の子供が加害者になったら、

どうして何もしてないのに・・・

と、思ってしまうかも知れない。

両方の立場を深く考えさせられる。



誰かを守るということは、
  その人の心の痛みが分かるということ。



家族を守る決意をした沙織をこの後も
「手紙」のような試練が襲うのかも知れない。


リベラの静かで美しい声音と共に

岸壁の上に立って、とりあえず1人で
歩みを始めた少女と、過去を断ち切って
次の山へと進み始めた刑事、
それぞれの姿が、決して後味悪くなく描かれた
ラストも良かった。


リベラ/祈り~あなたがいるから


・誰も守ってくれない 公式HP www.dare-mamo.jp


誰も守ってくれない@映画生活トラックバック

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この記事へのコメントは現在受け付けておりません

kossy : 2009/01/29 (木) 08:02:41

加害者家族が被害者遺族に対して責任を負うのはしょうがないけど、世間一般からも攻撃されるのは納得できません。しつけ・教育が悪かったと親に過失があるにしても兄弟までもが・・・
まれにに犯人の肉親がインタビューに応えてるニュースもありますが、勇気あるな~などとも思っちゃいます。
あ~子供がいなくてよかった・・・

BROOK : 2009/01/29 (木) 10:37:14

いろいろと考えさせられる作品でしたね。

加害者家族と被害者家族、それぞれの視点で絶妙に描かれていたと思います。
上手く交錯させつつ、あの少し救われたようなラストへ・・・
見事な演出でした!

リベラのEDテーマも良かったと思います♪

ミチ : 2009/01/29 (木) 19:22:47

TBありがとうございました!
テレビドラマも映画の序章として良かったし、なかなかナイスな連動企画だったんじゃないでしょうか。
リベラのCD買っちゃいました。

くろねこ : 2009/01/29 (木) 19:41:37

親としてはこんな悪夢はみたくないですね~。
ほんと。背筋凍りました・・。
この保護プログラムも非人道的に感じたし。
人を殺めることの恐ろしさを、違う角度から示しくれた作品ですね(涙)

あんぱんち : 2009/01/30 (金) 20:54:03

ん~どうしましょう?
いつか加害者になるかもしれないしなぁ(爆)

志田ちゃんの「目力」は、目が悪いからなのかもw
いやいや、素晴らしい(笑)

みんと : 2009/01/30 (金) 21:12:05

被害者の立場も、加害者の立場もいつ自分に降りかかってくるか
分からないので、恐ろしいですよね。
加害者の家族は死ねばいいとは思いませんが、
マスコミの情報に踊らされることはあるので、
反省しなくてはなぁと感じました。
ラストシーンは良かったですよね。
勝浦の家族も、修復が予感される感じで。

くう : 2009/02/01 (日) 00:38:30

>世間一般からも攻撃されるのは納得できません。

ですよね~。
私もそう思いますわ。
いつも事件のたびに思います。
結局は、みんな野次馬根性なんですよね。

子供は恐いですよ(>_<)
子育ては恐いです。
私なんか、永遠に自信持てません。

くう : 2009/02/01 (日) 00:43:46

>上手く交錯させつつ、あの少し救われたようなラストへ・・・
見事な演出でした!

あのラストには少し救われた思いはありました。
同時に、この子この先どうなっちゃうんだろう、
と言う心配もありましたが。。。
くじけず生きていってほしいです。

OP、EDのリベラは、素晴らしかったですね。
映画のCMであれ聞くたびに今でもウルっと来ますよ~。

くう : 2009/02/01 (日) 00:46:18

>テレビドラマも映画の序章として良かったし、
なかなかナイスな連動企画だったんじゃないでしょうか。

そうですね。映画と連動したドラマって最近多すぎですが、
これは良かったと思います。
ドラマの方はレビューはしなかったんですが、
ここに繋がるのに相応しい内容でした。

リベラ買われたんですね~♪
心に染みる音楽でしたね。。。

くう : 2009/02/01 (日) 00:51:43

>人を殺めることの恐ろしさを、違う角度から示しくれた作品ですね

加害者の家族も被害者。。。と言う言葉は被害者側から
見たら許せない発言かも知れませんが、私は
本当にそうだと思うんですよ。。。
相手に対する賠償金など金銭的な負担から、
ずっと相手に申し訳ないと思い続ける心の負担。
その上、ああやって世間から追われるわけだし。。。
すごい精神的な負担が大きいですよね。

思春期の男子2人持ち家庭の親にとっては、
まさに背筋が凍る作品でしたわ~。。。

くう : 2009/02/01 (日) 00:53:49

>いつか加害者になるかもしれないしなぁ(爆)

だよね。。。っておいっっe-263
自分自身が加害者になってどうするよ~^^;
家族にこんな思いさせちゃダメよん。

志田ちゃん、可愛かったよ~e-266

くう : 2009/02/01 (日) 01:01:22

>加害者の家族は死ねばいいとは思いませんが、
マスコミの情報に踊らされることはあるので、
反省しなくてはなぁと感じました。

私もワイドショーとかが1人の人を弾劾し続けてるのを
見ると「すごく悪い人」にしか見え無くなっちゃいますよ。
報道ってある意味恐いですよね(>_<)
ネットの恐さも感じたけれども。。。

勝浦の家族も修復されそうな感じでしたね^^
でも、刑事の家族って言うのも大変なんだなぁ。。。

ルル : 2009/02/05 (木) 01:07:09

>「電車男」では見知らぬネットの住人が

そうそう~あの映画では
顔の見えない人達が応援してくれたのに
こちらは攻撃ですからね。。近頃の殺人予告とかも
思い出され、震えてしまいます。。。

>両方の立場を深く考えさせられる。

自分がどちらかの身に置かされたら
どう感じるかとか
やはりこう言ってしまうのではないか?
考えさせられました。上質な社会派ドラマが観れて
良かったです。

junf : 2009/02/05 (木) 08:20:06

くうさん

ずっしり重かったです……。自分に何かできることと言えば、興味本位に無責任な言動をしないこと、でしょうか。今は誰でもが人を傷つけることが出来てしまうネットというツールがあるわけですから。

でも、マスコミの恐ろしさがリアルに感じられたのに比べ、ネットの悪質さの描き方は、ちょっと誇張しすぎのような気もしました(^^;)

大好きな佐藤浩市さん目当てv-10で観に行ったのですが、おっしゃる通り志田未来ちゃんの目力はすごかった! 今後もいろんな作品にひっぱりだこでしょうねe-278

くう : 2009/02/12 (木) 01:42:32

>近頃の殺人予告とかも思い出され、震えてしまいます。。。

そうなんですよね。
ネットの描かれ方が大袈裟だと書かれたブログさんも
多かったですが、決してそうとも言い切れないですね。
ネットは顔が見えない世界で、何をやっても良いと
思っている人も多いですから。。。
未成年の顔だって出ちゃうしね(>_<)恐いですよ。

私も、良い人間ドラマを見せて貰ったと思いました。
今年も邦画は良い感じで始まりましたね~。

くう : 2009/02/12 (木) 01:45:52

>自分に何かできることと言えば、興味本位に無責任な言動をしないこと、でしょうか。

そうですよね~。。考えさせられました。
自分自身の目で見たこと、聞いたこと以外は
騒ぎ立てない。
これが一番なんでしょうね。
ついついマスコミのお祭り騒ぎに乗せられそうになってしまいますが。。。

私も佐藤浩市さん好きですよ♪
映画・ドラマ問わず、たくさんの作品に出ていらっしゃいますよね。
そして、いつも凄い存在感。
今年も色々な活躍が見れそうですね。

名乗れ : 2009/02/15 (日) 13:21:55

映画の少女は、父親もそうですが・・・
人生台無しですね。
整形で顔を変えない限り、一生表にも出られない。

くう : 2009/02/18 (水) 19:21:01

ホント、人生台無しですよね。。。
まぁ、この犯罪の切っ掛けが多分、親を困らせてやりたい
と言う感情だろうから、もう家族の事なんか頭に
ないんでしょうね。
病んでるんだなぁ。。。こういう事件、本当に多いですものね。

コメントありがとうございました♪
次回は、お名前も入れて下さると嬉しいです~(__)

: 2009/03/06 (金) 09:06:19

はじめまして
コメントなどありがとうございました。

>この映画を見ても、貴方は
>加害者の家族も死んで詫びろ
>と言えるでしょうか

この映画で問われているのは
この部分だと思いました。

「チェンジリング」とトラックバックが
間違えてしまい、申し訳ありません。
両作品ともにしたつもりだなのですが、
私の操作ミスでご迷惑をおかけしました。
これからも訪問しますので、よろしく
お願い致します。

くう : 2009/03/13 (金) 21:30:04

こちらこそ、コメントありがとうございます~♪
トラバの件はお気になさらず。。。私もよくやっちゃう
んですよ^^;

この映画を見て、マスコミのあり方や、自分自身の
物事を判断する力について多くの方が少しでも考えて
下さるといいなぁ、と思います。

エリ : 2009/03/14 (土) 15:38:56

本当に背筋が凍りました。
加害者家族の疑似体験したようなところですが
でも誰だって家族がいるならば
いつふりかかるか分からないのよね。
自分だって・・
一緒にいった友達が全然つまらなかったというので
驚いてしまったのですが、
幸せだから感覚がわからなかったのかしら?
ともあれ、良識ある行動をするべきだと
思えたので一石を投じたのだと思います。
しかし「1万で写真買う」と叫んでた記者。
顔写真がでるのはこういうことだったのね・・

くう : 2009/03/14 (土) 19:12:24

>本当に背筋が凍りました。
>加害者家族の疑似体験したようなところですが
でも誰だって家族がいるならば
いつふりかかるか分からないのよね。

そうなのよね。まさに疑似体験。
こんな事になるのか、と目が白黒。。。

>一緒にいった友達が全然つまらなかったというので
驚いてしまったのですが、

自分の事として感じられなかったのかも知れないですね~。
自分にはこんな事起きるはず無いと思っている方は
案外多いと思うのよ。

>ともあれ、良識ある行動をするべきだと
思えたので一石を投じたのだと思います。

そうですよね。。。
情報に振り回されて必要以上に物事を良く思ったり
悪く思ったりしてはいけないのよね。
難しいことですが。。。
ネットやマスコミが全てではないと、知らなければ
いけないなぁ、と思いました。

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試写会に当たったので お友達と観に行ってきましたが重い、実に重い内容ですこの映画は 容疑者の家族側の話になっているので 普段あまり知り得ないことや容疑者の家族が世間からどういう仕打ちを受けるのかというのがよくみえた被害者の家族を保護しないといけないのは... >>READ

2009.03.04

>>誰も守ってくれない from エリのささやき
とても恐く、そして上手い筋立てでした。 >>READ

2009.03.14

>>「誰も守ってくれない」を観てきました・・・プチレビュー from 気ままな映画生活
公開初日に観てきました。 モントリオール世界映画祭の最優秀脚本賞、 加害者の視点ではなく容疑者の家族にスポットを 当てた映画として以前から注目していました。 >>READ

2009.09.19

>>mini review 09395「誰も守ってくれない」★★★★★★☆☆☆☆ from サーカスな日々
殺人犯の妹になった少女と、彼女を保護する刑事の逃避行を通じて日本社会の理不尽さを問う社会派ドラマ。『踊る大捜査線』シリーズの脚本を手掛けた君塚良一が脚本と監督を兼ね、過熱するマスコミ報道と容疑者家族の保護をテーマにした問題作を撮り上げた。兄の逮捕で世間... >>READ

2009.09.25

>>誰も守ってくれない from 映画的・絵画的・音楽的
 「誰も守ってくれない」を渋谷のシネ・フロントで見ました。  これは、こちらのスケジュールに上映時間が上手く適合したことと、主演が佐藤浩市ということから、映画の内容については何も知らないままに足を運びました。  佐藤浩市は、このところ「ザ・マジックアワ... >>READ

2009.10.04

>>誰も守ってくれない from 映画、言いたい放題!
加害者の家族に視点を当てた映画だということと タイトルに魅かれて観てみました。 幼い姉妹の殺害事件が起きる。 平凡な4人家族の船村家の未成年の長男が容疑者として連行される。 その瞬間から彼の家族はマスコミや世間の目を避けるため警察の保護下に置かれ、 ?... >>READ

2009.10.12

>>誰も守ってくれない from paseri部屋
「誰も守ってくれない」(2009)を観ました。監督:君塚良一出演:佐藤浩市、志田未来、柳葉敏郎、   石田ゆり子、佐々木蔵之助、佐野史郎、木村佳乃<内容>幼い姉妹の殺害事件で未成年の容疑者が逮捕される。その瞬間から容疑者の家族は、マスコミや世間の目を避けるた... >>READ

2009.12.23

>>『誰も守ってくれない』'09・日 from 虎党 団塊ジュニア の 日常 グルメ 映画 ブログ
あらすじごく平凡な四人家族の船村家。ある日突然、その一家の未成年の長男が小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕される。東豊島署の刑事・勝浦(佐藤浩市)と三島(松田龍平)はその容疑者家族の保護を命じられる・・・。感想加害者家族は守られるべきか?監督作の『容疑者... >>READ

2010.04.07

>>映画『誰も守ってくれない~NobodyToWatchOverMe』... from KINTYRE’SDIARY
9-6.誰も守ってくれない~NobodyToWatchOverMe■製作:東宝■製作年・国:2009年、日本■上映時間:118分■鑑賞日:1月24日、シネフロント(渋谷)スタッフ・キャスト(役名)□... >>READ

2011.03.21

プロフィール

くう


映画・ドラマをこよなく愛する「くう」による、自分勝手な映画評論です。
好きなジャンルはホラー。。。^^;
ファンタジー、歴史物、大好き。
たらたら恋愛物以外は何でも見ます。

熱愛はジョニー・デップ、藤原竜也、
堺雅人♪

ブラッド・ピット、ヴィゴ・モーテンセン、
堤真一、市原隼人、岡田准一、
妻夫木聡、亡きリバー・フェニックス、
色々色々好きな人がいっぱい^^;

ほぼ週一で、映画感想を書き殴ります。
気に入らなかったらスルーしてね♪

レビューは上半部はネタバレなし感想、下部は観了した方と感想を共有できるように書いています。(注・古い記事はそうなっていません)
DVD選びのご参考の1つにしていただければ幸いです。


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